国内オリンピックといわれる「いきいき茨城ゆめ国体2019」で「ウイニングイレブン」が採用。eスポーツって何?という初耳の人のために、わかりやすく解説♪そして、日本でのeスポーツの現状と将来の可能性を考えていきます。詳しく知ったら、「自分もやってみようかな」と思ってしまうかも?

もくじ

  • e-sports(eスポーツ)の定義とは?
  • 主なe-sportsに分類されているゲームとは?
  • ゲームってスポーツなのか?日本でのeスポーツの定義と現状
  • eスポーツの観戦を楽しむポイントとは?
  • eスポーツに対する日本の取り組み
  • 実際に日本で観戦できるeスポーツの大会まとめ
  • 大会賞金20億以上?!1億円超えプロプレイヤーも!
  • eスポーツ界に女子リーグが発足!美人アスリート/プレイヤーも見逃せない♡
  • 東京オリンピックの公開競技になるかも?ゲーム=スポーツの可能性
  • 都内でeスポーツを体験できる施設まとめ
  • eスポーツを本格的に学べる学校をご紹介

e-sports(eスポーツ)の定義とは?

eスポーツの“e”とは、「electronic/エレクトロニック」の”e”です。

「electronic」を日本語に訳すと、“電子工学の、コンピューターの”という意味。「electronic sports」とは、日本語にすると「コンピューターのスポーツ」ということになります。

それでもまだ「何のこと?」という感じを受けますが、「コンピューターのスポーツ」とは、つまり、コンピューターゲーム(PCゲーム)のことなのです。そして、コンピューターゲームの中でも、複数のプレイヤーで対戦するゲームを競技としてとらえ、e-sportsと称しています。

主なe-sportsに分類されているゲームとは?

FPS(First person shooting)一人称シューティング

本人の視点(一人称)で、ゲーム中の空間を移動し、武器などを使用して戦うシューティングゲーム。「Quake」「Unreal」「Half-Life」など

RTS(Real time strategy)リアルタイム戦略ゲーム

戦場を俯瞰的視点で見て、大局を見据えコントロールする戦略シミュレーションゲーム。「WarCraft」「StarCraft」など。

MOBA(Multiplayer online battle arena)

5対5など2つのチームに分かれたプレイヤーが、それぞれRTSの手法でキャラクターを操作する。味方と協力しながら敵の本拠地を勝ち取る戦略ゲーム。
「League of Legends」「カオス ヒーローズ オンライン」など。

格闘ゲーム

選んだキャラクターを駆使し、プレイヤーが1対1で対戦する格闘技のゲーム。NHK「プロフェッショナル」でも特集されたeスポーツの開拓者といわれるプロゲーマーの梅原大吾さんがプレイするゲームでもあります。「ストリートファイターⅡ」「鉄拳」などが格闘ゲームにあたります。

スポーツゲーム

2018年平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックと同じタイミングで、史上初となる五輪公認のeスポーツ大会が開催されたことでも話題になりました。
「FIFAサッカーゲーム」「NBAバスケットボールゲーム」などがあります。

レーシングゲーム

先にゴールしたほうが勝ち。というシンプルなゲーム性から視聴者にも人気なレーシングゲーム。「Project Gotham racing」などがあります。

ゲームってスポーツなのか?日本でのeスポーツの定義と現状

「eスポーツ=コンピューター対戦ゲーム」と分かったところで、素朴な疑問が頭によぎります。「ゲームはスポーツに定義されるのか?」という疑問です。

日本では、一般的に“ゲーム=子供の遊び”という固定観念があります。

大人が一日中ゲームをしていれば、「遊んでばかりいる」と評価されてしまうのが現状です。ゲームをスポーツとしてとらえることに、抵抗を覚える人も多いでしょう。そこが、日本でeスポーツがなかなか発展しない理由のひとつです。

英単語「geme/géɪm(ゲーム)」には「競技・試合・勝負」という意味がある

本来の「game/géɪm(ゲーム)」という英単語には、「遊戯、遊び」のほかに、「競技、試合、勝負」という意味があります。

実際に、フィジカルスポーツの最高峰であるオリンピックのことを英語では、「The Olympic Games」と表記します。錦織圭選手の活躍が話題のテニスの試合でも、4ポイントを先に取得したほうが、1ゲームとったことになり、審判が、ゲームを取った選手の名前を、「ゲーム錦織」と、コールします。

ゲームには競技・試合という意味もあるということが、日本でももっと浸透すれば、競技としてのゲームにも理解が深まるかもしれません。

eスポーツの観戦を楽しむポイントとは?

eスポーツと呼ばれるゲームは、戦略を考えるため、非常に頭を使います。
さらに、ゲームを進めるためにコントローラーやキーボードを素早く動かす動作が必要となり、トッププレイヤーの指さばきは、まさに目にもとまらぬ速さです。

上達するためには、日々、何時間もの練習と鍛錬が必要となります。ゲームの開発者がプログラミングする機能面を理解していることはもちろん、開発者でさえ予期していなかった技やスキルを練習で見出し、それを大会で披露することも醍醐味です。

鍛錬することだけを考えれば、フィジカルスポーツのアスリートと同じと言えなくもありませんよね。

ゲームの歴史を考えてみると、子供時代にファミコンを楽しんでいた世代の人たちは、40代を迎え、大人になってもゲームを続けています。大人でもゲームを楽しむ時代なのです。もはや、“ゲーム=子供の遊び”という固定観念は、一昔前の考え方です。固定観念は、時代の変化とともに変わっていかなければなりません。

マイナースポーツは、固定観念と戦い、覆しながら発展していくものです。世界でのeスポーツ競技人口は、1億人以上と言われています。この数字は、もはやマイナーというレベルではありません。さらに発展し、新しいスポーツのジャンルとして確立する日が来るかもしれないのです。ゲーム大国と言われる日本が、世界中で広がりつつあるeスポーツの普及に乗り遅れてもよいのでしょうか?10年後の未来を見据えたうえで、考えていくべき課題だと思います。

eスポーツに対する日本の取り組み

日本でも、多くの人間がこの課題に向き合いつつあり、競技としてのeスポーツを盛り上げる取り組みが活発化しています。

日本でeスポーツ連合がライセンス認定しているタイトルまとめ

例えば、一般社団法人日本eスポーツ連合により、以下のタイトルは日本でeスポーツとしてのライセンスが認められています。

・ウィニングイレブン 2018
・コールオブデューティー ワールドウォーⅡ
・ストリートファイター アーケードエディション
・鉄拳7
・パズドラ
・ぷよぷよ
・モンスターストライク
・レインボーシックス シージ

あのパズドラやモンスト、ストファイでプロゲーマーを目指せる時代だと知ると、プロゲーマーという仕事が身近に感じられませんか?

実際に日本で観戦できるeスポーツの大会まとめ

日本で開催されているeスポーツの大会も、実はこんなにあります。

JAEPO×闘会議 2018

2/10・11に幕張メッセで開催された大会。
この大会で成績を残したゲーマーたちにはプロライセンスが発行されました!
http://tokaigi.jp/2018/contest-list/

ぷよぷよカップ(チャンピオンシップ)inセガフェス 2018

セガが主催するイベントで4月に開催された大会。
チャンピオンシップでは優勝賞金100万円が用意されました。
http://puyo.sega.jp/portal/topics/Puyopuyo/20180312_001564/index.html

モンストグランプリチャンピオンシップ 2018

7/1の決勝大会の前に、地区予選まで行われている大規模なグランプリです。
優勝賞金はなんと3000万円!
https://event-info.xflag.com/monsterstrike/grandprix/championship2018/

日本でも、これだけの規模で既にeスポーツの大会が開かれている事に驚きますね。しかし、世界に目を向けると、賞金や大会の規模はケタ違いです。いかにeスポーツという市場が広がっているかを、次の記事でご紹介します。

大会賞金20億以上?!1億円超えプロプレイヤーも!

世界でのeスポーツの普及は、思いのほか進んでいます。毎年、世界大会も数多く開催され、賞金もかなり高額になっているのです。中でも、「League of Legends」(通称LOL)と呼ばれるゲームが人気で、競技人国7000万人、大会の賞金は約1億円にも上る大きな大会です。また、賞金1億円を超える大会は世界中にたくさんあり、国内でも1億円を超える大会がはじまりました。2017年にはeスポーツ史上最高賞金となる総額約27億円「Dota 2」という公式世界大会がありました。

大会で活躍し、プロのゲーマーとして生活しているプレイヤーも存在します。
プロゲーマーの収入は、大会の賞金、そしてスポンサーからのスポンサード収入が主で、世界大会で活躍し知名度を上げれば、スポンサー収入も増えるという、スポーツ選手と変わらない形態です。

海外には年収1億円越えのプレイヤーも存在しており、トッププレイヤーは、ゲームで生活ができる状況になっています。ゲームをするだけで1億円の収入を得られるのであれば、親も子供に「ゲームばっかりするな」とも言えない時代がくるかもしれませんね。

ただし、プロゲーマーとなるには、プロアスリート並みの努力が必要です。日本のLOLゲームのトップチームであるDFM(Detonation FocusMe)は、日本初の給与制プロチームとして活動しています。テレビ番組「マツコ会議」で取り上げられたことも話題となりました。彼らの勤務時間(練習時間)は、1日10時間以上。10時間パソコンに向かい、ゲームをし続けなければ、トップチームには入れないのです。「10時間くらい苦でもない」と思えた人は、プロゲーマーの素質があるかもしれません。

プロゲーマーのマイナス要素としては、トッププレイヤーしかプロになれないこと、周囲の理解をなかなか得られないこと、そして選手としての寿命が短いことです。25歳位で瞬間反応能力に衰えを感じるとのことです。逆に考えれば、若い世代の人たちがトップで活躍できる世界ということですね。

eスポーツ界に女子リーグが発足!美人アスリート/プレイヤーも見逃せない♡

eスポーツの世界は9割が男性のプレイヤーなので、女性で興味を持った人は、今始めれば創世記のeスポーツの世界で名を残せる可能性があります。女性の需要は、まだまだ高い状況なので、ゲーム好きな女性たちは、プロゲーマーになるという可能性を模索してみる価値はありそうです。

Kayoさん(@satokayo1226)がシェアした投稿 -

国内でもモデル・タレントの「佐藤かよ」さんが「ナカイの窓」に出演したりと、盛り上がりを見せてはじめています。

女性芸能人・タレントによるeスポーツ女子リーグ「e-Sports Queen League(EQリーグ)」プロジェクトが始まりました。このリーグへの参加を示してるのは、

・teamSMQ(サンミュージックプロダクション)
・X21(オスカープロモーション)
・Shochiku Sisters(松竹芸能)
・DS☆ゲーム部(ディアステージ)
・東宝ガールズ(東宝芸能)
・BlueWeeds(blueskywalkers/N-weed)
・ホリッち(ホリプロ)
など、名だたる芸能事務所ばかり。気になるメンバーは公式サイトをチェックしてみてください♪

『芸能人女子eスポーツクイーン決定戦EQリーグ』
https://www.eq-league.com/team

海外でも積極的に活動して、日本の文化であるアイドルが、アニメ・ゲームを普及してほしいですね♪

東京オリンピックの公開競技になるかも?ゲーム=スポーツの可能性

1970年代にパーソナルコンピューターが開発されてから40年あまりですが、技術は日々進化しています。2000年に入り、IT技術が開発され、世界中の人とインターネットでつながることができる時代になっています。現代の子供たちは、生まれたときから、パソコンやインターネットが存在するのは当たり前という生活を過ごしていくのです。

ゲームという存在も、子供時代にゲーム機がなかった世代の大人たちとは、違う感覚でとらえているはずです。

平成23年度に内閣府が発表した「青少年のゲーム機等の利用環境実態調査」によると、日本の子供たちのゲーム機の保有率は、89.2%。

約9割の子供たちが、自分用のゲーム機を所有していることになります。
生まれたときから自分の横にゲーム機や、パソコンがあり、使いこなしてきた子供たち。彼らが大人になったとき、コンピューター技術をさらに進歩させていくことでしょう。

「HADO」など、今ある技術をさらに進化させ、VR(バーチャルリアリティ)やAR(拡張現実)の技術を駆使したゲームも盛り上がりを見せています。

そうなれば、もはや、“ゲーム=子供の遊び”などとは言えなくなります。老後のボケ防止、リハビリとしてのe-sports(eスポーツ)など、老若男女が夢中になる娯楽やスポーツとして、“ゲーム”というジャンルが確立すると予想されます。

ゲームの普及率の高さと、コンピューター技術の日々の進化を考えると、ゲームをスポーツとして楽しむ人達が現れ、増えていくのも必然といえます。
2015年に日本でも「日本eスポーツ協会」が発足しました。世界の状況からは少し遅れていますが、ようやくeスポーツの普及の基盤ができました。

2020年に開催される「東京オリンピック」で、e-sports(eスポーツ)を公開競技にしようという動きもあります。2018年の平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックでは、史上初となる公認大会としてe-sports(eスポーツ)の大会「Intel Extreme Masters PyeongChang」が開催されました。

都内でeスポーツを体験できる施設まとめ

eスポーツを体験できる施設は都内で続々とオープンしています。

Satoshi Horiさん(@horiyanchan)がシェアした投稿 -

LFS(ルフス)池袋 esports Arena

都内最大級のeスポーツ施設。
駅から徒歩5分という好立地に加えて、
100人まで同時に遊ぶ事が出来る施設です。
eスポーツ日本代表選手選考会の会場にもなっている、本格派志向の施設です。
https://www.lfs-esportsarena.jp/

・最寄駅 : 池袋(徒歩5分)
・営業時間: 14:00~22:00
・料金  :  3時間1,000円~※アプリ登録必須 

e-sports SQUARE AKIHABARA

eスポーツはもちろん、フードも楽しめる施設です。
店舗スタッフによるイベント企画もあります。
個人で楽しむというより、イベントスペースとしての利用がメインのようです。
詳しい料金形態はHPをチェックしてみて下さい。
http://e-sports-square.com/

・最寄駅 : 秋葉原(徒歩5分)
・営業時間: 9:00~21:00(休日・祝日)
・料金  : 1日400,000円、1時間3,0000円(休日・祝日)

e Sports Studio AKIBA

こちらは秋葉原のソフマップAKIBA2号館にオープンしたeスポーツ施設。
予約が必要ですが、無料で使用することができます。
https://e-sports.sofmap.com/

・最寄駅 : 秋葉原(徒歩5分)
・営業時間: 11:00~20:00
・料金  : 無料

e-sports cafe

新大久保にオープンしたeスポーツ施設。
1時間250円~利用が可能で、予約の必要もありません。
仕事帰りにeスポーツの練習ができます。
http://esportscafe.co.jp/

・最寄駅 : 新大久保(徒歩1分)
・営業時間: 24時間年中無休
・料金  : 1時間250円~※会員登録必須

eスポーツを本格的に学べる学校をご紹介

一般向けの施設だけではなく、本格的にe-sportsを学ぶ環境も整っています。

学校法人東京アニメ・声優専門学校

2016年4月に、日本発のプロゲーマー養成課を設置しています。
http://www.anime.ac.jp/lp/e-sports/e-sports01.html

ルネサンス高等学校

こちらでは、なんと高等学校によるeスポーツコースが開講されました。https://www.r-ac.jp/information/info/2018/03/esports/

このように、eスポーツを普及しようという土台は揃いつつあります。
“ゲーム=スポーツ”という新しい分野を確立して、プレイヤーを育て、来るべき将来に備えるというのは、賢い選択だと思えませんか?

この記事が気に入ったら
いいね!・フォローしよう
spoit の人気記事をお届けします。

ライター

User avatar burua
ブルア
東京生まれ。経歴:マスコミOL→ライター。尊敬するアスリートは、イチロー&浅田真央
この記事が気に入ったら
いいね!・フォローしよう
spoit の人気記事をお届けします。
spoitでは、スポーツについて記事を書いていただけるライターを募集しています
Logo